シラバス参照

公式版のシラバスを表示  
最終更新日:2020/09/13  
筑波大学 教育課程編成支援システム

GB41711 視覚情報科学

2.0 単位, 3・4 年次, 秋AB 木1,2
酒井 宏

授業概要

ヒトの視覚系でどのような情報処理が行われているのかを概説する。大脳生理学・心理物理学・計算神経科学を一体として、視覚の原理を理解することを目指す。網膜・初期視覚野から、色覚・運動視・3次元知覚・物体認識・注意など、視覚全般について講義する。

備考

GC53601と同一。
オンライン(オンデマンド型)
実務経験教員

授業形態

講義

学位プログラム・コンピテンスとの関係

5. 数理的基盤 6. 人間の認知と社会 に関連する。

授業の到達目標(学修成果)

(1)ヒトの視覚系における情報の流れを理解する。
(2)初期視覚で画像が要素に分解され、中次視覚で再構築される原理を理解する。
(3)動き・奥行き・色が、視覚系でどのように処理されているかを理解する。
(4)物体を認識するためには、どのような情報や機構が必要なのかを理解する。
(5)特定の問題について、ヒトがどのような視覚特性を持つであろうかを、自ら考えることができる。
このようにして視覚系における情報処理の基礎知識を身に付ける。同時に、大学院において視覚科学・画像工学・神経工学等を専攻するのに必要な基礎を身に付ける。

キーワード

生体情報処理, 知覚, 認識, 神経科学, 認知神経科学, Biological information processing, Perception, Cognition, Neuroscience, Cognitive Neuroscience

授業計画

ヒトの視覚系でどのような情報処理が行われているのかを概説する。眼に写った2次元像を基にして、3次元構造の知覚や物体の認識といった高度な機能が,どのように脳内で実現されているかを,初学者向けに解説する。視覚情報が脳内で処理されていく順序にそって、網膜、初期・中期視覚皮質,高次視覚皮質と,それぞれにおける機能と内包する計算過程を学んでいく。講義と宿題を通して,「見る」ことの原理を体系的に学ぶ。

第1回序論・神経細胞
大脳皮質・神経細胞・シナプスといった視覚を計算するハードウェアの概要
大脳皮質における視覚情報の流れ
  
第2回眼球と網膜
外界が網膜に像を結び,その画像が皮質に送られる前の前処理:
コントラスト検出、受容野,平滑微分(Laplacian & Gaussian)
  
第3回初期視覚
第一次視覚野(V1)における輪郭検出
V1 における画像の表現(Gabor,疎表現, 情報論)
  
第4回面の知覚
V2における面の形成、知覚体制化、図と地の分離
  
第5回動きのの知覚
MT/MST、結合問題、神経活動同期
  
第6回色の知覚
V4,3色系色覚,反対色,色の見え,色の恒常性
  
第7回3次元構造の知覚
両眼視,対応問題,遮蔽,陰影,絵画的手掛り
  
第8回物体認識
下側頭皮質(IT),物体中心表現,観察者中心表現,categorization,顔認識
  
第9回注意と選択
眼球運動,空間注意,特徴注意,注意の欠損,注意のメカニズム
  
第10回視覚科学の実際
臨床症例・生理実験・心理物理実験からのトピックス
  

2020年度はオンデマンド配信(MS Stream)によって講義する。規定の授業終了時刻後にMS Teamsにて質問等を受け付ける。詳細はmanabaに記載する。

履修条件

成績評価方法

レポート(5回を予定;90点)を中心として,授業への参加・質疑(10点)を勘案する。レポートでは,到達目標にあげた5項目について,授業計画に記載した項目ごとに具体的に理解したかを問う。授業で紹介した内容を理解したか,これを基に図書館等での調査を通して発展的に理解したか,さらに自ら考えることができるかどうかを問う。レポートのオリジナリティは高く評価し,他と類似したレポートやweb page等からのコピーは評価しない。 レポートは必ず各自で書き,遅延なく提出すること。締切に遅延したものは減点する。授業への参加は,主にmanaba「小テスト」を使って評価する。A〜Cの評価はレポートおよび授業参加・質疑の単純加算によって行う。

学修時間の割り当て及び授業外における学修方法

講義では多数のスライドを見せながらトピックスを紹介し,それを基に復習/宿題によって自分で調べて身につける学習スタイルをとる。
紹介するスライドのうち主要なものを,ハンドアウトとしてpdfで配布する。ハンドアウトの殆どは,授業で紹介するグラフや実験のスライドであるが,文章による説明は記載しない(出典を記載する; その全ては図書館にある)。授業中にノート代わりにメモを記入して,授業のあとでノートに切貼することを薦める。
板書は要点や数式だけを書く。授業中は,話を聞いて全体像を理解することに集中すること。判らないことは,そのひとつでも授業中に質問しておくこと。
参考書は下述してあるが,授業中にも随時紹介する。

教材・参考文献・配付資料等

スライドを中心とする。主要なスライドは印刷・配布する。参考書は随時紹介する。図書館に多数あるので、各自で借り出して自習すること。

1. Snowden, et al.,Basic Vision, Oxford
2. 内川編,視覚I, II, 朝倉書店
3. Kandel, et al.,Principles of Neural Science, McGrawhill
4. Gazzaniga, et al.,The Cognitive Neurosciences, MIT
5. Purves, et al.,Principles of Cognitive Neuroscience, Sinauer
6. Banich and Compton,Cognitive Neuroscience
7. Trappenberg,Foundamentals of Computational Neuroscience
8. 藤田一郎,見るとはどういうことか, ---読み物として推薦

オフィスアワー等(連絡先含む)

オフィスアワーは第1回授業時に指定する。

1001184 http://www.cvs.cs.tsukuba.ac.jp/~ko

その他(受講生にのぞむことや受講上の注意点等)

manabaを利用する。ハンドアウトはmanabaからdownload すること。

他の授業科目との関連

ティーチングフェロー(TF)・ティーチングアシスタント(TA)